作品について

数々の名作を残した劇作家、矢代静一の『北齋漫畫』が甦る!


本作『北齋漫畫(ほくさいまんが)』は、昭和から平成にかけての演劇界を牽引し、現在まで上演され続ける名作の数々を世に送り出した劇作家、矢代静一が『浮世絵師三部作』の2作目として1973年に発表した戯曲。葛飾北斎の画集を冠し、北斎と同時代に生きた曲亭馬琴や自身の娘である葛飾応為、養父であった御用鏡磨師の中島伊勢、そして謎の魔性の女との交流を軸に、この世のすべてを描くことに生涯をかけた北斎の物語を幻想的に浮かび上がらせた作品です。

初演は緒形拳が主演を務め、高い評価を受け、その後には『Hokusai Sketch Book』として翻訳され米国でも上演、1981年には新藤兼人の脚本・監督で、豪華キャストで映画化もされた、まさに名実共に名作といえる作品です。

昭和に名を残す名作が、2019年、東京グローブ座に甦ります。


森羅万象、この世のすべてを描くことに生涯をかけた
男の物語が幕を開ける!


演出を手掛けるのは、日本の演劇界を代表する演出家、宮田慶子
そして、主演を務めるのは横山裕。関ジャニ∞のメンバーとしての活動の一方、俳優としてもめざましい横山が、宮田慶子と初の顔合わせで、主人公・鉄蔵(葛飾北斎)役に挑みます。

さらに、鉄蔵を惑わす魔性の女・お直役に佐藤江梨子、実在した佐七(曲亭馬琴)役に木村了、お栄(葛飾応為)役に堺小春、佐七の妻・お百役に枝元萌、佐七の下駄屋の丁稚・伍助役に吉田健悟、鉄蔵の養父・中島伊勢役に渡辺いっけいといった個性豊かな顔ぶれが揃い、登場人物の半世紀に渡る人生を、それぞれ一人のキャストが演じ切ることで、その生き様を描き出します。

国内のみならず海外の展覧会でも人気を博し、また独特なパーソナリティでも注目を浴び続ける葛飾北斎。描くことに憑りつかれた男を描き出す本作に、ご期待ください。
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鉄蔵(横山裕)は江戸下町の貧しい家に生まれたが、御用鏡磨師・中島伊勢(渡辺いっけい)の養子となり、持ち前の絵の上手さから絵師の弟子となるが、幾人もの師から破門されてばかりいた。そんな鉄蔵は、娘のお栄(堺小春)と共に、友である佐七(木村了)の家に転がり込み、絵を描き続けていた。

居候先の佐七は、ひそかに読本作家を志していたが、佐七の妻のお百(枝元萌)は、黄表紙本を読む佐七を快く思っておらず、その上、絵を描くことしかしない鉄蔵とお栄を不満に思っていた。

ある日、鉄蔵はお直(佐藤江梨子)という女に出会う。お直の不思議な魅力に惚れ込み絵を描く鉄蔵は、お金をせびる目的で、義父である伊勢にお直を紹介する。伊勢もたちまちお直の魅力にのめり込むが、魔性な心を掴めず、やきもきしていた。そんな中、鉄蔵と伊勢はお直に呼び出された場所で、下駄屋の丁稚である伍助(吉田健悟)といるお直を目撃し……。
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